東方キリスト教学会　設立趣旨

東方キリスト教は我が国において、まだまだ未知の領域である。一般にキリスト教についても認識の浅い我が国にとって、西欧で発展したキリスト教にくらべ、東洋的心性を内に秘めた東方キリスト教の研究は、かならずやキリスト教そのものの根源的理解に導くものと確信し、本学会を設立する。その際、東方・ギリシア教父を源泉とする東方キリスト教の伝統における神学、哲学、文学、歴史、芸術の各分野において、これらの研究者が、相互に緊密に連絡しあい、より深い研究と理解を図るとともに、その成果が広く日本に知らしめられ、新しい世紀において諸々の思想的伝統間の対話と交流に対して、何らかの礎石となることを目的とする。